自分の筋肉の状態を知る負荷の設定はトレーニングの内容、つまり「トレーニングプログラム」を決定づけます。
負荷の設定の仕方にはいくつかの方法がありますが、どの方法の場合でも共通していることがあります。

それは「自分の最大筋力を知る」ということです。その意では、ウェイトトレーニングを実践するにあたり最も大切で不可欠なことは、自分の最大筋力を知ることです。実際のトレーニングで用いられる具体的な負荷設定はきわめて個別的で、一般論として示せるものではありません。基礎体力や筋力の差、男女の性別、トレーニングの目的や、その人のトレーニングの習熟度などによって異なります。
ここでは代表的な三つの負荷設定の方法と考え方を紹介します。

①RM法
RMとは「RePetitionMaximum」の略で「最大反復回数」を意味します。ある重量に対し、その重アールエムさを何回繰り返すことができるか、その反復可能な回数によって負荷を決める方法で 、これを「RM法」といいます。

②%法
1回反復できる重量、つまり1回しか反復できない、その人にとって最高の負荷に対し、その何割の負荷を使用するか、それを「%」で示す方法を「%法」といいます。
これまでの研究と経験から、1RM (1回反復可能=100%)に対し、
95%=2回反復可能
90%=3~5回反復可能
80%=8回反復可能
70%= 12回反復可能
など1RMに対する割合(%)と反復回数の相関が示されています。
しかし、体力や筋力の差、トレーニングやエクササイズ種目、その人のトレーニングの経験度などによって、この反復可能回数は誤差が生じます。%表示の場合は、あくまでも「目安」と認識することが賢明でしょう。

③主観的運動強度法
「軽い」あるいは「重い」など主観的な感覚によって負荷を設定する方法を「主観的運動強度法」といいます。「軽めのもので10回」とか「かなり重いもので4回」といったように、その人の感覚に合わせ負荷を選定する方法です。この「軽い」「重い」といった主観による「尺度」も、これまで多くの研究者やトレーニング実践者たちによって経験的に割り出され、最大筋力(最大挙上負荷=1RM)との相関値が示されています。

これら三つの方法のうちどれが最も良い方法かは一概に断定できませんが、筋力差、性別、トレーニング習熟度を問わず適用できる汎用性の点で「RM法」が合理的な方法といえるでしょう。「%法」はわかりやすい尺度ですが、それがすべての人に適合するかといえば、そうは限りませんし、「主観的運動強度法」が感覚的過ぎるかといえば、決してそうとも言い切れません。「主観」はウェイトトレーニングの専門家やベテランにとっては有効な類となります。

どの負荷設定法を採るにしても、まず「1RM」、つまり「自分の最大筋力を知る」ことが不可欠です。
しかし、一般人が直接、最大筋力を測ることはなかなかできません。計測器も身近にはないでしょうし、なにより最大筋力を測るということは肉体に限界までの負荷を強いることなのでケガや事故を起こしかねません。また一般人の場合、ウェイトトレーニングの目的によっては必ずしも最大筋力の把握を必要としない場合もあります。

そこで、一般の方は次のような方法で1RMを推計するのがいいでしょう。
軽めの負荷で何回か試行し、10回以内で反復できなくなる重さを確認し、その反復回数を把握する。
それを(日安表にあてはめ100%(1RM)を求める。たとえば、40kgで8回反復できた(9回は反復できなかった)ら、それは1RMの80%に相当する。
そこで、40kg÷0・8= 50kg
つまり1RM (100%)は50kgと推計できる。

筋肉量は、現在のところ、人体の除脂肪量から推計するのが一般的です。
人体を構成する組織の量は、体脂肪組織量と、体脂肪を除いた除脂肪組織量に分けることができます。
体脂肪とは、皮下、内臓のまわり、筋肉や血液の中のような全身に分布している脂肪のことで、体脂肪量(あるいは体脂肪組織量)とは、その総量を指します。除脂肪量(あるいは除脂肪組織量)とは、人体から脂肪量を除いた脂肪以外の組織の総量です。
除脂肪量のうち骨格筋の占める割合は約50%です。
したがって、ある人の除脂肪量がわかれば、その人の骨格筋の量を推定することができます。
筋肉量を推定する簡単な手順を紹介します。

①体重を測定する

②体脂肪率を測定する市販されているインピーダンス法による体脂肪率計を用いれば体脂肪率を推定することができます。

③体脂肪量を求める
体脂肪量=体重×体脂肪率

④除脂肪量を求める
除脂肪量=体重×体脂肪量

⑤骨格筋量を求める
骨格筋量=除脂肪量×0.5

筋力の測定
最大筋力は一般には、筋長を一定にした等尺性収縮を用いて測定されます。一般人からスポーツ選手まで広く利用されている代表的なテスト法は、握力、背筋力、腕力、脚力を測定する方法です。

①握力
握力計の握り幅を人差指の第二関節が直角になるように調節し、目盛りがある面が外側になるようにして握ります。握力計は体側におきます。腕は自然にたらし、握力計をからだにつけたり振り回さないようにして、左右交互に2回ずつ測定します。左右それぞれの最高値を最大握力とします。

②背筋力
背筋力計の台上に立ち、直立した姿勢から上体を30度前傾するようにハンドルの高さを調節します。順手でハンドルを握り、肘や膝を曲げたり、上体を後ろへ反らさないようにして、全力でハンドルを引き上げます。2回測定します。

③腕力
測定側の肘を直角に上げ、もう一方の腕は水平にして台上に置きます。上体を後ろに反らさないようにして、全力でハンドルを引きます。左右交互に2回ずつ行い、それぞれの最高値を最大腕力とします。

④脚力
膝が直角になるように下腿を測定台の端にたらします。測定台の上で仰向けに寝ます。
上体が移動しないように、腰部をベルトで固定します。全力で脚を伸ばすようにします。
左右交互でそれぞれ2回ずつ行って、それぞれの最高値を最大脚筋力とします。


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