体力確認テスト一口に体力といっても
体力とは、実にあいまいな言葉です。「体力がある」といっても、具体的にどんな力があるのかいい当てることは非常に困難なことです。
一般的には、体力を構成するいろいろな要素を引き出してきて、そのうち「数値的にとらえることができる要素を測定」して、その人の体力を評価する方法がとられます。たとえば、学校で必ず測定する「握力」の場合、できるだけたくさんの集団を対象に握力を測定し、その平均値を基準にして、これより数値が高ければ「体力がある」ということになります。

また、体力や体力の要素は、時代、ライフステージ、生活環境、あるいはその人が置かれている状況によって大きく異なります。たとえば、車の運転を仕事としている「プロドライバー」という職業があります。タクシードライバーと宅配便トラックドライバーを比べた場合、タクシーのほうは一日中車に乗ったままで、宅配便のほうは車から降りて配達先まで歩き、さらに重い荷物を積んだ台車を押します。当然ながら、宅配便のほうが体力を必要とします。

これまで体力というと、どちらかというと競技力の向上の立場から考えられてきました。
そのため、スピード、パワー、敏捷性などの体力水準がすべて高ければ高いほどいいとされてきました。つまり、スポーツ選手にとって、体力は「運動能力」ということになります。

しかし一般人にとって、体力とは「過度の疲労をすることなく中等度、あるいは激しいレベルの運動を行う能力とそれを生涯にわたって維持し続ける能力」と位置づけられています。さらに、病気を予防し健康を維持するために必要な体力要素を考えなければいけません。別のいい方をすれば、健康という立場から体力を考えなければいけないのです。健康に関わる体力要素というのが「心肺持久力」「筋力・筋持久力」「身体組成=体脂肪率」および「柔軟性」の4つになります。それでは、一つひとつ見ていきましょう。

スタミナは心肺持久力の大小で決まる
心肺持久力とは、体力のあるなしを決める一番大きな要素です。よく「スタミナがある」という表現をしますが、スタミナ=心肺持久力と考えていいでしょう。心肺持久力は、1分間当たりに体内に取り込むことができる酸素の最大量、すなわち最大酸素摂取量で評価します。

人間は呼吸することによって酸素を体内に取り入れ、この酸素によって脂肪や糖を分解して運動のエネルギーとして使っています。脂肪や糖の分解に必要な酸素の量を「酸素摂取量」といいます。山道を歩くとき、一定時間に必要な酸素摂取量はどんどん増えていきます。坂がだんだん急になってくると、呼吸が因難となり息苦しくなります。さらに筋中に乳酸がたまって、「もうこれ以上歩けないから一休みしよう」と足が止まります





自宅でできる「運動状態確認テスト」
このテストは、自分の日常生活を振り返り、健康の三本柱である「運動」「栄養」「休養」の中の運動がどのような状態にあるかを自己評価するものです。1つでも該当項目があれば、体力面に問題があります。


〔日常生活活動テスト〕
次の項目で当てはまるものすべてにチェックをつけてください。
〈歩行〉
歩くとき杖がないと不安だ
歩いているときつまずいて転びやすい
歩いているときときどきつまずくことがある
同年配の人より歩くのが遅い
同年配の人と同じ速さで歩ける
〈階段〉
途中で一休みする
上がるとき手すりが必要だ
降りるとき手すりが必要だ
ゆっくり降りないと不安だ
足早に降りることができる
〈立つ座る〉
ベッドでつかまらないと立ち上がれない・座れない
ベッドでならつかまらずに立ち上がれる・座れる
座敷などでそばにあるものに手をつかないと立ち上がれない・座れない
自分のひざに手をついて立ち上がる・座る
何もつかまらずに立ち上がれる・座れる
以上のテストで、チェックが1つもない人は体力面で普通の運動をいて問題ありません。
そして、次にあげる自覚症状があった場合は病院で検査するとともに、運動は行わないようにしてください。

最近の体調チェック
食欲がない
食べ物、飲み物の好みが変わってきた
便秘や下痢をしがちである
発熱しやすい
寝汗をかく
顔や手足にむくみがある
少しの運動でも息切れする
安静にしていても息苦しい
疲れやすく回復が遅い
不安や悩みがあって眠れない
寝つきが悪く熟睡できない
意識的にダイエットしていないのにやせてきた
体の一部に原因不明の痛みがある
耳鳴りやめまいがする
異常にのどが渇く
慢性的な腰痛に陥っている
以上のチェックで問題がなかったら運動当日の状態を確認しておきましょう。

〔直前の体調チェック〕
前の晩よく眠れなかった
二日酔いで頭が痛い
朝食を食べていない
吐き気がする
下痢をしている
気分が悪い
心臓がドキドキする
胸が締めつけられるように痛い
めまいがする
体温が37度以上ある
安静時の脈拍が90/分以上ある
咳や鼻水が出る
顔がはれぼったい
足がむくんでいる
足もとがふらつく

〈日射病や脳卒中の危険がある兆候〉
頭が圧迫されるように重くなり頭痛がする
むかむかして吐き気がする
〈心臓まひの危険がある兆候〉
急にめまいがしてきた
足がもつれてきた
激しい疲労感に襲われた
くちびるが紫色になってきた
冷や汗が出てきた
筋肉・関節の障害の兆候〉
筋肉や関節が急に痛くなってきた







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